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カテゴリー: ミツバチのはなし

熊!!

やられました。

20160702135105.jpg

北海道ではどこでも熊が出ます~。

 

上の写真はクマに襲われてしまった蜂箱です。。。

クマもはちみつが好きなので、

こうして襲われてしまうことがあります。

 

クマ、はちみつや幼虫を狙うので

写真に写っている蜂たちは無事です。20160702140756.jpg

ただ巣箱が破壊されてむき出しの巣に張り付いています。

残った蜂たちのかわいそうなこと。

 

ほとんどの場所はクマに襲われないように、

巣箱の周りをぐるりと電柵でかこっています。

2015.05.23「ヒグマ対策!」

 

普段クマが出ないところだからと言って

甘く見ているととこういう目に合うんですね~~~

20160702135106.jpg

点々とクマの通った跡が…

(襲われた巣箱はこれ一つだけです)

 

20160702135107.jpg

ああー

食べられております。

20160702135108.jpg

これはなんとまぁ、きれいに食べて

枠だけに…

 

クマの毛皮は分厚くて、

ミツバチの針は歯が立たないのだそうです。

(もちろん弱いところはいくつかありますが)

20160702135109.jpg

甘くておいしかったことでしょう。

 

国産はちみつ

ナルセ養蜂場

蒸殺

十勝は6月というのに天気が悪く、寒い日が続いております。

本日も雨。

もう一週間くらい太陽を見ていません、ナルセ養蜂場のヨメです。

 

ですが、北海道各地には

本州から続々とミツバチたちがやって来ています。

夏は全国の養蜂家さんが北海道に集結。

遠くは鹿児島から、

ミツバチの巣をトラックに積んで、

北海道へ上陸します。

20160620143108.jpg

ミツバチの移動の話は何回かブログで書いておりますが。

ミツバチの移動に記事はこちら→「ミツバチの移動」

実は移動は大変なのです。

 

おろした巣箱の中にはこんなものが。

20160620143109.jpg

ああ、なんてかわいそうなんでしょう…

巣板の上にたくさんいるミツバチは死んでしまったものです。

移動中に巣箱の中の温度が上がりすぎて、

蒸殺してしまった巣箱。

20160620143110.jpg

全滅とまではいきませんが、かなりの数が死んでいます。

巣箱の下にできている水たまりは、実ははちみつ。

巣箱内の温度が上がりすぎ、巣が溶けてしまったため、

はちみつが漏れでてきました。

 

養蜂家にとってミツバチは財産。

はちみつを採るために、

いわば全財産を積んで移動するわけですが、

実はこの夏の移動こそ、

一番リスキーなイベント。

20160507153003.jpg

ミツバチを巣箱ごと移動させる時には、

当然巣箱の出入り口をふさぎ、

移動中ミツバチが外に出られないようにします。

北海道までの移動は中部地方からだと30時間くらい。

北海道でも北の方への移動だともっとかかります。

 

夜の間は良いのですが、

昼間、気温が上がってくると

巣箱の中の温度が上昇。

普段なら昼間は働き蜂が出て行って居ない時間、

全員が居るので巣箱の中は満員。

 

ミツバチたち自身の熱もあり、

巣箱の中の温度が上がり過ぎ、

仕舞いには巣も溶け出し、

巣のミツバチほとんどが蒸殺してしまう。

ということがたまに起こるのです。

20160620143112.jpg

↑熱くなって溶けてしまった巣

 

しかも、

ミツバチの数が多い、良い群ほど

蒸殺が起こりやすいジレンマがあります。

 

巣箱の中のミツバチの数を減らしておけば、

蒸殺のリスクは低くなります。

 20160620143111.jpg

↑これも死んじゃった箱。

(たくさんの働き蜂が死んでも、女王は最後まで生きています)

 

しかし、花の咲く時期は限られていて、

採蜜シーズンは短い。

花の咲いている間は出来るだけ切れ目無く

はちみつを採りたい。

 

移動後すぐに採蜜するためには、

採蜜群としてある程度の蜂数に仕立てておく必要があります。

 

その分、巣箱に風が通るよう、網の部分を作ったり、

巣箱の中に隙間を作ったり。

トラックの上に氷を載せて走ったり、

途中ガソリンスタンドで水道を借りて

トラック全体に水を打ったり。

 

トラックが走っている間は風が入りますが、

止まると暑くなってしまうので、停車の休憩は最低限。

 

その昔はトラックに巣箱と家財道具一式を積んで、

家族と一緒に移動するも

東北付近でフェーン現象の熱風に襲われ、

トラックの巣箱ほとんどが蒸殺。

泣く泣く地元に帰った、

なんて話もありました。

 

 20160620150959.jpg

↑もっと昔は貨車で移動。

 

今は天気予報も精度が上がり、

気温の高そうな日を避けられるようになりましたが、

大型のトラックを手配する場合は

やっぱり今日はやーめた、

なんて言えないですし。

 

とはいえ、涼しい早い時期の移動もダメです。

本州で花が咲いていて、はちみつが採れるのに、

花のない北海道に移動してしまっては意味が無い。

 

この時期は「そっち(北海道)の花の様子はどう?」

とやりとりしながら、

いつ頃移動するのか気をもみます。

 

そして全部の巣箱が無事に着くと

ホッと胸をなで下ろします。

「死ぬような(良い)蜂じゃないんじゃないのー?」

なんて冗談を言ったり。20160507151921.jpg

実は命がけの移動なのでした。

 

だからこそ!

北海道ではたくさんはちみつが採れてほしいっ!

お天気よ!回復して~~~ 

 

国産はちみつ

ナルセ養蜂場

ミツバチの餌やり

名古屋での物産展を無事に終え、

北海道に戻ってまいりました。

物産展では、このブログを見て、

はちみつ入り生チョコ」を作ってくださった方や、

それまではちみつは苦手だったのに、

ウチのはちみつがきっかけで好きになり、

今ではいろいろ試している、という方など

直接お話ができてとても楽しかったです。

 

さて、ついで、といってはなんですが、

せっかく名古屋まで行ったので、

養蜂家さんの元へ、

越冬しているミツバチたちの様子を見に行いきました!

20160317145051.jpg

岐阜県某所。

梅の花がもう終わりかけでございました。

今日は餌やりだということで、

当然お手伝いを!

20160317145054.jpg

ミツバチが集めてきたはちみつは、

当然ミツバチの越冬用にも残しておきます。

はちみつでいっぱいの巣を入れて冬を越させますが、

春先には貯金が尽きて少し不足気味に。

肌寒い日もあり、まだ花も少ない春先は、

自然の餌が豊富とはいえません。

エサの枯渇は巣の全滅につながります。

そこで、花の蜜の代わりになるエサを与えます。

20160317151916.jpg

花の蜜の代わりとはズバリ、砂糖水。

ポリタンクに砂糖水を作って、

巣の中に設置してある給餌器に注いでいきます。

砂糖水を入れたポリタンクは重く、重労働。

20160317145053.jpg

エサを入れ終わった巣箱の中。

巣箱一番奥(写真上)にあるのが給餌器(ただの箱ですが)

砂糖水をナミナミと注いであります。

上に乗せてあるビニールパウチのようなものに入っている茶色いものは、

もう一つのエサである「代用花粉」。

ミツバチの食事は花の蜜と花粉なので、

花蜜の代わりは砂糖水、花粉の代わりが代用花粉です。

代用花粉はきな粉とビタミン剤を混ぜたような感じ。

(花粉はタンパク質とビタミンがたっぷり)

作りたては匂いもきな粉みたいですが、食べてもおいしくありませんでした。

パウチを破っておいてあります。

20160317145052.jpg

ミツバチたちはいい感じに数を増やしていているみたい。

働き蜂の寿命は夏季は1か月程度、冬季で3から6か月程度といわれます。

次に北海道で会うときには写真のこの子たちは

代替わりしていないんだろうな…

 

三代目は久しぶりの現場の手伝いでたのしそう。

20160317163040.jpg

手に蜂をくっつけてます。

 

岐阜県は近代養蜂発祥の地と呼ばれ、

ミツバチの碑があるのでそこにも行ってきました。

20160317163039.jpg

ミツバチに、日頃の感謝と今年もよろしくと伝えて、

帰路につきました。

 

国産はちみつ

ナルセ養蜂場

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