またひとり、養蜂家さんが北海道へ上がってきました!
今日は蜂箱おろし。
トラック一杯に巣箱を積んでくるので、
移動の時は積み込み時も、おろす時も
近所の人や養蜂仲間がみんなで手伝います。
(昨年の様子はこちら→2014.06.14 ミツバチ到着!)
お天気があいにくですが、
曇って気温が低い方が蜂の活動が抑えられるので
こういう日には好都合です。
いつもながら、巣箱が積まれたトラックは壮観。
全て木の箱ですが、使用年数によっていろいろな色になってて
素敵なのです。
実はこの北海道への移動は昔も今も命がけ。
本州からは北海道へトラックで巣箱を運びますが、
運ぶ時は当然巣の入り口(巣門)を閉めて、
中からミツバチが出てこないようにします。
しかし、昼間ミツバチを閉じ込めておくと、
巣箱の中の温度が上がりすぎて、
最悪の場合巣箱のなかのミツバチが全滅する恐れがあるのです。
どの養蜂家さんも北海道に早朝着くようにトラックを走らせます。
そのためにはどうしても東北地方を昼間走る事になるのですが、
この時期の東北はフェーン現象でたまにぐっと気温が上がる事があるのです。
しかも、北海道ですぐに採蜜に入れるように、
本州でミツバチの数を巣箱いっぱいになるように増やしてあります。
密度が高いと当然温度が上がりやすい。
「良いハチ」(良い群)ほど死にやすいというジレンマがあります。
良いハチを殺さないために、さっきのトラックに積んである巣箱は
ちょっとした仕掛けがあります。
普段、採蜜につかっている巣箱は「継箱(つぎばこ)」といって
巣箱が2段重なった2階建てものが多いです↓
(移動せず、定置で採蜜しているところは更に積んで3段、4段にしていきますが、移動が多い日本では2段が主流)
上の写真は採蜜の時。
継箱いっぱいにハチを増やした良い群を殺さないために、
「半丈(はんたけ)」と呼ぶ箱をひっつけて、少し空間をつくっています。
これが今回おろした巣箱。↓
フタを開けると、
こんな感じ
半丈の部分は巣板が入っていなくて、
空間があいています。
トラックから降ろしたら、
この半丈は取り除きます。
このまま放っておくと、この空いてる空間に
ミツバチがいずれ巣を作ってしまいます。
半丈をとって、フタをすると。
見慣れた姿になりました。
あとはミツバチが蜜を集めてくれるのを待つのみ!
お天気と花の状態とにらめっこです。
国産はちみつ
ナルセ養蜂場